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★★★

2024-05-27

助監督に先日亡くなった澤井信一郎監督の名がクレジットされて吃驚。後の名匠も、東映の社員としてこんな映画もやっていたんですね。この時37歳、監督デヴューは1981年の「野菊の墓」だから更に6年後43歳の時である。随分遅いデヴューだが、東映の社内監督としては仕方がなかったのだろうか。 SMの女王谷ナオミは早々に殺されてしまう役だが、その前にちゃんと緊縛、肉体を叩かれるシーンがあります（その責めによって死に至る）。彼女を死に追いやる、演劇界の巨匠であった故蜷川幸雄夫人、真山知子大活躍である。その情夫室田日出夫と一緒に殿山泰司も殺した時は、早くこの二人に残虐非道な天罰が下れば良いと思ったものだ。しかし、そう願わなくてもこの種の映画の王道の展開で最後はそうなる。斬られた首が飛んで室田の首に噛り付く、イイね。 昔からある化け猫ものとトルコ風呂を上手く融合して作ったエログロホラー映画の快作で、如何にも東映らしい下品な作品（誉め言葉です）。

• ビン314
• 30歳
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★★★★★

2024-05-20

森崎東監督は永年松竹で監督をしてきた人だが、1975年のこの作品だけは東映である。ストリッパーの世界を題材としているため、過去の作品（「喜劇・女は男のふるさとョ」、「喜劇・女生きてます」、「喜劇・女売り出します」）歴からの抜擢だろうか。しかし、同じ題材を扱っても松竹と東映のカラーの違いは明確で、松竹はまだ上品さを残しているが、東映は裸がバンバン出てきて、下品で猥雑なエネルギーに満ちている。森崎東監督の体質としては、絶対こちらの方が合っている。 この作品も永年DVD化が望まれていた傑作だが、何故か今まで全くソフト化されず、自分も封切り後1〜2回名画座で見たかもしれないが、ほぼ45年振りに目にすることが出来た。 ストリッパー役の池玲子は、この後覚せい剤か何かで捕まって芸能界から消えてしまったのが惜しい女優だ。現在はどうしているのだろうか。この頃は東映の一方（ポルノ系）の看板女優で、この映画でも貫禄十分である。もう一人のストリッパー役芹明香も、当時は日活ロマンポルノを代表する女優で、その気怠い雰囲気が時代とシンクロし、若者の人気が高かった（自分は大学生時代両名ともファンだった）。東映という他社出演でもそのオーラは変わらず、芹明香は芹明香であった。その存在感により、この映画でも異彩を放つ。 野坂昭如や長谷川きよしが歌った「黒の舟唄」が印象的に使われ、ラストシーンまでこの映画の世界観を現しているのか。

• くっきぃ712
• 38歳
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